2008
思っても思っても夜足早に夢のみおいて猫が爪研ぐ
073:寄074:銀行075:量076:ジャンプ077:横078:合図079:児080:Lサイズ 詠みました。→ [id:dew_grass:20090216]081:嵐082:研083:名古屋084:球085:うがい086:恵087:天使088:錯089:減090:メダル 091:渇092:生い立ち093:周094:沈黙095:しっぽ096:複097:訴098:地下0…
いつのまに言葉は意味を失って嵐のあとの川を見に行く
071:メールeメール、「電子メール」と言う人の、律儀さを写し取るようにメモ。072:緑見上げれば高き窓ひかる踊り場で降りそそぐもの緑まぶたに073:寄さびしさを持ち寄って火にくべている照らすためじゃなく煙に巻くため074:銀行銀行の無い土地でした西日…
うつわだけ大きくなってLサイズ歩けばこぼれ落ちるおがくず
予兆とか予感のたぐい目を凝らすほど見誤る合図とも言う
嬰児よ美しい母を選んだね冬枯れの木々風の鳴る音
いつわっていることにすら気付かない。何が怖いの?誰か横にいる。
ジャンプそしてジャンプ日常生活では跳ばなくなって久しい
賑わしく音また音は連なりて量販店にうつろへる影
銀行の無い土地でした西日射すソファ絵本に倦いて「たきしん」
さびしさを持ち寄って火にくべている照らすためじゃなく煙に巻くため
061:@その文字を猫の声と呼ぶ国がある越えてゆけ@電子の波を062:浅金曜日午後二時半にお茶会を「ウインズ浅草」夢のあとさき063:スリッパ顔だけを覗かせて二人かくれてる子ネズミみたいだねスリッパ064:可憐許されているものだけがそこにいて君がその…
見上げれば高き窓ひかる踊り場で降りそそぐもの緑まぶたに
森の呼吸(いき)国道なんて名ばかりだヘッドライトを消していますぐ
爪先はどこまでも冷え何ひとつ残さぬための鬼火分籍
eメール、「電子メール」と言う人の、律儀さを写し取るようにメモ。
音楽が鳴る鳴っているこの草原を踊るように駆け抜けよ足首
冷蔵庫うら側に葱が落ちている呼吸しているひそやかに夜
ぬぐってもぬぐってもなお凍り付くひとりごと白く霧氷にも似て
春浅く君はるか夢は降りしきるまだ返せない『眩暈』カネッティ
許されているものだけがそこにいて君がその身にまとう可憐さ
顔だけを覗かせて二人かくれてる子ネズミみたいだねスリッパ
金曜日午後二時半にお茶会を「ウインズ浅草」夢のあとさき
その文字を猫の声と呼ぶ国がある越えてゆけ@電子の波を
051:熊誰ひとり犬さえもいない白昼の夢その奥で眠る穴熊052:考思考してしこうしてそう志向して君に恋していると認める053:キヨスクささやきは焼き付いて消えることがないキヨスク裏の電話機になお054:笛恋着の午後地の果てに霧笛鳴るあなたが眠る海は深…
湿原を遠回りして君遠く野アザミ吾亦紅女郎花
潤沢なときに小分けに保存する冷凍ごはんのように気持ちを
屍が近付いて来る真っ直ぐにソフト帽の陰表情は無い
呼んでいる声が聞こえる明け方にかき合わせているパジャマの襟を