2008-04-01から1ヶ月間の記事一覧

 029:杖(ezmi)

取り扱い注意のしるし仕込み杖 <上に向けると花が咲きます!>

 028:供(ezmi)

双方が両耳もとで囁きぬ 「供述なさい思うがままに」

 027:消毒(ezmi)

清らかさ求め駆り立てられるよに消毒かさね残る空白

 026:基(ezmi)

こんなにも隔たってふたり神さまの気まぐれゆらり塩基配列

 025:あられ(ezmi)

天窓のある部屋でした雪あられ音がしましたぱちりぱちりと

 024:岸(ezmi)

まるで岸壁を歩いているようだ虚空右手が自由に触れる

 023:用紙(ezmi)

常套句みだれつけいる隙も無くレポート用紙の白そして白

 022:低(ezmi)

低空を飛んで見逃さないように君の棺が運ばれてゆく

 011から020まで

011:除その人はおそらく白い服を着るしるしはすべて取り除かれて012:ダイヤ四本の手を強くただ結び合いダイヤは凍る移ろいもせず013:優この星の最後の二人になりましただから踊ってせめて優雅に014:泉いまだけは曇らずにいて一対の泉は朝の光を浴びて015…

 020:鳩(ezmi)

春深く六畳間にただしんとしてあるじのいない鳩時計なく

 021:サッカー(ezmi)

ゆらゆらと母は日射しに溶けてゆくワンピース青きシアーサッカー

 018:集(ezmi)

剥製を集めて動かないように音を立てないように紛れて

 019:豆腐(ezmi)

真四角の部屋夕方が遠くなる手のひらの上でお豆腐を切る