2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

 064:可憐(ezmi)

許されているものだけがそこにいて君がその身にまとう可憐さ

 063:スリッパ(ezmi)

顔だけを覗かせて二人かくれてる子ネズミみたいだねスリッパ

 062:浅(ezmi)

金曜日午後二時半にお茶会を「ウインズ浅草」夢のあとさき

 061:@(ezmi)

その文字を猫の声と呼ぶ国がある越えてゆけ@電子の波を

 051から060まで

051:熊誰ひとり犬さえもいない白昼の夢その奥で眠る穴熊052:考思考してしこうしてそう志向して君に恋していると認める053:キヨスクささやきは焼き付いて消えることがないキヨスク裏の電話機になお054:笛恋着の午後地の果てに霧笛鳴るあなたが眠る海は深…

 060:郎(ezmi)

湿原を遠回りして君遠く野アザミ吾亦紅女郎花

 059:ごはん(ezmi)

潤沢なときに小分けに保存する冷凍ごはんのように気持ちを

 058:帽(ezmi)

屍が近付いて来る真っ直ぐにソフト帽の陰表情は無い

 057:パジャマ(ezmi)

呼んでいる声が聞こえる明け方にかき合わせているパジャマの襟を

 056:悩(ezmi)

煩悩の犬かたわらに仮寝して夢を見るいつか狼になる

 054:笛(ezmi)

恋着の午後地の果てに霧笛鳴るあなたが眠る海は深くて

 055:乾燥(ezmi)

簡単に押し潰される親指でそれほどまでに乾燥している

 053:キヨスク(ezmi)

ささやきは焼き付いて消えることがないキヨスク裏の電話機になお

 052:考(ezmi)

思考してしこうしてそう志向して君に恋していると認める