021から030まで

021:くちばし
軒下のくちばし夏を呼んでいるもうすぐ赤いスカーフするの

022:職
職はある帰る部屋に待つ人もある日暮れ家路に影を失う

023:シャツ
どっちにも行けない味方したくないまた朝が来るシャツブラウス着る

024:天ぷら
あのときはわからなかった作法などただ食べたくて「天ぷら蕎麦」と

025:氷
何もかも忘れてしまう知らぬ間にまるで氷がとけるみたいに

026:コンビニ
もう少ししたら振られるコンビニのバックヤードで外套を抱く

027:既
簡単に既決フォルダに入れないでちゃんと見てそして罠に気付いて

028:透明
まず影が囁く声が眼差しが透明になる君を抱いてる

029:くしゃくしゃ
似ていない妹のよう「くしゅくしゅ」は「くしゃくしゃ」はでも辞書に載ってる

030:牛
牛込のいまはもう無いコンビニの監視カメラに笑いかけた人