2012
いとけなく夢見がちなる左手に針刺すように深くつめ切る
いいねって言えば言うほど遠くなるそんな時代と言えばそれまで
そっと袖引けば驚く君といて体温のないものになれたら
永遠に交わらずとも点々とWebの波間に灯る明かりが
無花果を裂いては指を濡らしつつ彼を育てた庭をみている
咲きもせず散りもせずただ溶けるためそのためにだけ選ばれた花
明日はまだもう少しさき秒針の音夜明け前隣室の咳
音ひかり風瞬間を焼き付ける君の視線が届く時差、今。
「題詠blog2012」に参加します。昨年はお休みしましたが、またあたらしい気持ちで挑戦してみます。どうぞよろしくお願いいたします。