2012

 008:深(ezmi)

いとけなく夢見がちなる左手に針刺すように深くつめ切る

 006:時代(ezmi)

いいねって言えば言うほど遠くなるそんな時代と言えばそれまで

 007:驚(ezmi)

そっと袖引けば驚く君といて体温のないものになれたら

 005:点(ezmi)

永遠に交わらずとも点々とWebの波間に灯る明かりが

 004:果(ezmi)

無花果を裂いては指を濡らしつつ彼を育てた庭をみている

 003:散(ezmi)

咲きもせず散りもせずただ溶けるためそのためにだけ選ばれた花

 002:隣(ezmi)

明日はまだもう少しさき秒針の音夜明け前隣室の咳

 001:今(ezmi)

音ひかり風瞬間を焼き付ける君の視線が届く時差、今。

 参加します。(ezmi)

「題詠blog2012」に参加します。昨年はお休みしましたが、またあたらしい気持ちで挑戦してみます。どうぞよろしくお願いいたします。